経営方針・成長戦略

[IR Management]
半導体工場を、止めない。

エンジニアリング力と独自のプラットフォームで、
半導体製造のサプライチェーンを支える――。
私たちTMHは、半導体工場の「止めない製造」を実現する
リーディングカンパニーです。

企業理念

社名「TMH」は、Technology Makes Happiness の頭文字に由来します。
先端技術がもたらす豊かさを、私たちの存在意義としています。

MISSION

先端技術で
豊かな社会を創ること

VISION

最高のバリューを
提供し続けること

メッセージ

皆さまには、平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

株式会社TMHは、2024年12月4日に東京証券取引所グロース市場及び福岡証券取引所Q-Boardへ上場いたしました。
ここに謹んでご報告させていただくとともに、皆さまのご⽀援、ご⾼配の賜物と⼼より感謝申し上げます。

私たちは、急速に変化する市場環境の中で、イノベーションと成長の実現を目指して事業を展開しております。
当社の成長戦略は、長期的な視野に立って、株主価値の向上と持続可能な社会貢献を両立することを目指しています。

現在、特に注力している分野として、半導体製造業界アフターマーケット領域の事業拡大が挙げられます。
多様なニーズに応えられるよう、製品ラインの強化やサービスの高度化に努めており、革新的なソリューションを提供することで、業界全体の進化に貢献してまいります。
また、海外市場への展開にも積極的に取り組み、新たな成長機会を追求しています。

今後もステークホルダーの皆様と共に歩みを進め、確実な成果を上げてまいります。
引き続き、当社の挑戦と成長にご期待いただき、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

代表取締役社長 榎並 大輔

事業概要

半導体工場へのトータルソリューション

私たちは、半導体工場が直面する調達・製造・物流の課題を、「エンジニアリング力」と「プラットフォーム力」の両面から解決する半導体製造フィールドソリューション事業を展開しています。
事業は大きく2つの柱で構成されます。

(1)部品販売・修理サービス

独自の越境ECプラットフォーム「LAYLA-EC」を通じて、世界中に点在する装置・部品の売買を可視化。
希少部品の供給や修理サービスをワンストップで提供します。
国内半導体工場の50%超が導入済みで、取扱アイテム数は39.4万点を超えます。

(2)装置販売サービス

半導体製造装置の解体・移設・搬出から、プロセスチューニング*、立上げまでを一気通貫で提供。
なかでも装置売買の前提となる「解体工程」を内製化していることが核心です。
世界最大級の半導体メーカーからサプライヤーアワードを受賞するなど、グローバルに評価されています。

※プロセスチューニング:
半導体製造装置を設置・稼働させる際に、その装置が最良の性能を発揮できるよう、温度・圧力・ガス流量などの製造条件を一つひとつ調整・最適化する作業

ECプラットフォームとエンジニアリングを融合し、
半導体工場の持続的な稼働を支える

世界中のエンジニアリング会社・サプライヤーと協業し、部品の修理・販売、歩留まりの改善、不要装置の買取まで、お客様の幅広い課題に対応します。
LAYLAが世界中の装置・部品データを集積することで調達プロセスを効率化し、半導体製造装置の効率的な運用と持続可能性に貢献します。

半導体製造サプライチェーン向けのサービス概要図。中央のTMHが、越境ECプラットフォーム「LAYLA-EC」、独自の情報網、装置販売・立ち上げ・移設などのエンジニアリングを提供。左のサプライヤーから部品を仕入れ、修理を依頼。右の半導体工場には部品販売・修理、装置販売・搬出・設置を行い、修理品や解体装置を引き取る。希少部品の調達から中古装置の購入、解体、搬出、設置、メンテナンスまで一気通貫で支援することを示している。

老朽化した半導体工場には、課題が山積している

国内で稼働する半導体工場の8割以上は、ウエハサイズ200mm以下の「レガシー工場」です。
IoTや車載・パワー半導体など旧型半導体の需要は底堅い一方、これらを支える工場には課題が積み重なっています。

調達の課題

装置の陳腐化・老朽化が進み、部品調達が困難。
調達手法も属人的でデジタル化が遅れている。

製造の課題

長期的な市場低迷でエンジニア人材が枯渇。
設備保全が属人化し、装置トラブルが品質問題や納期遅延に発展しやすい。

物流の課題

部品取りのために購入した旧型装置の保管が常態化し、生産スペースを圧迫する。

私たちは、これらの課題を解決し、
日本のものづくりの復権を支えます。

市場ポテンシャル

市場規模

世界の半導体市場は、AI需要に関連した投資に牽引され、2029年までに150兆円規模へ拡大する見通しです。
長期的には2050年までに750兆円規模へ成長する可能性も指摘されています。
当社が見据える半導体製造装置市場・中古装置市場も、これに伴い拡大が見込まれます。

出所:(一社) WSTS日本協議会「WSTS 2025年秋季半導体市場予測について」
東京エレクトロン(株)コーポレートサイト「The Future of the Semiconductor Industry and its People」 ※150円/USDにて日本円換算後

人材不足

半導体関連産業の人材は不足が続いており、2030年までにさらに約14万人が必要になるとの見解もあります。

人材供給は業界全体のボトルネックとなりつつあり、当社の人材プラットフォーム(LAYLA-HR)やエンジニアリング力が果たす役割は一段と高まっています。

*1:経済産業省「⼯業統計調査」、「経済構造実態調査」
*2:⽇本経済新聞(SEMI幹部「2030年、世界の半導体⼈材150万⼈不⾜」」2024年12⽉12⽇記事)

プラットフォーム × エンジニアリング力

当社の価値の源泉は、「プラットフォーム力」と「エンジニアリング力」の掛け算にあります。
この組み合わせにより、独自のポジショニングを確立しています。

競合とTMHのポジショニング比較図。縦軸をプラットフォーム力(情報力)、横軸をエンジニアリング力として、B2B EC、専門商社、リース会社、リファブ業者、製造装置メーカーのリペア部門を配置。TMHは両方の強みを備え、「プラットフォーム力×エンジニアリング力」により独自のポジションを確立している。 TMHの強みを示す図。36.9万点を超える世界の在庫を可視化するプラットフォーム「LAYLA」と、装置の解体・立ち上げ・延命を一気通貫で担う専門家集団のエンジニアリング力を掛け合わせている。

強み1
高付加価値

プラットフォームを活用した情報力と高度なエンジニアリング力に基づき、装置の立上げやプロセスチューニングといった高度な支援を提供。単なる仲介や販売には留まりません。

強み2
広いカバレッジ

装置メーカーが自社製品・先端工場中心であるのに対し、当社はマルチベンダー対応で、レガシー工場を含む幅広い半導体工場を支援します。

強み3
顧客基盤

国内ほぼすべての半導体メーカーと直接取引口座を開設済み。取引顧客数は400社超、うち半導体メーカーは80社超。技術的知見と顧客基盤の両方が高い参入障壁となっています。

成長戦略

Vision1000 ──
「半導体製造インテグレーター」への進化

私たちは中長期的に、売上高1,000億円規模の企業体への成長を目指しています。
アフターサービスを担う「装置ライフサイクルサポート」から、仕組みとシステムを通じて半導体製造を統合的に支援する“半導体製造インテグレーター”へと進化していきます。

オーガニック成長を加速させるとともに、
インオーガニック成長への施策に取り組み、Vision1000の達成へ

*売上高については流通総額の情報として記載しております。

  • 〜2025年11月期

    Phase1
    売上高
    86億円
    営業利益
    3.5億円

    半導体工場のライフサイクルサポート事業確立

    • LAYLA顧客基盤の確立
    • 装置販売サービスの拡大
    • プラットフォーム力、エンジニアリング力の強み確立
  • 2026年11月期〜
    2028年11月期

    Phase2
    売上高*
    180億円
    営業利益
    17.6億円

    1)代理店ビジネス開始
    代理店事業等、既存の強みを活かした周辺事業の開拓
    2)ホワイトスペースM&A
    半導体分野におけるホワイトスペースへの能動的M&A
    3)プラットフォーム拡充
    LAYLA-HR、SEMICON.TODAY等、プラットフォームの拡充
    4)グローバル展開加速
    海外投資による販売・調達ルートの拡大
  • 203X年

    Phase3
    売上高*
    1,000億円
    営業利益
    150.0億円

    中期施策を磨き上げ

    オーガニック × インオーガニック

    で、更なる成長へ!

右肩上がりの青い曲線で成長目標を示した図。途中の円に「中期 180」、右上の大きな円に「Vision 1000」とあり、最終目標へ向けて加速しながら伸びるイメージを表している。

具体的な業績計画・前提は、決算説明会資料にて開示しています。

決算説明会資料をみる

Vision1000の実現に向け、私たちは4つの成長戦略を推進します。

海外の大手半導体装置メーカーの国内代理店事業を開始予定です。
代理店は単なる仲介ではなく、導入支援やサポートなど技術的背景が求められるため、高い利益率が見込めます。一度導入された装置は継続発注につながり、安定的な収益基盤を形成します。

半導体産業の歴史では、商社・代理店から出発し、据付・修理・改良といった技術サポートで付加価値を高め、やがてメーカー機能を獲得して世界企業へと成長した先行例があります。

「商社・代理店 → +エンジニアリングで高収益化 → メーカー化・グローバル化」という系譜に、TMHもまた立っています。

事業の成長段階を3層で示した図。商社・代理店として輸入販売や仲介を行い、エンジニアリングを加えて据付・改良による高収益化を進め、最終的にメーカー化と世界展開を目指す。「両刀揃え/グローバル」と記載され、各段階を下向きの矢印でつないでいる。

TMHは海外メーカーに対して日本市場の販売網・顧客リレーションを提供し、メーカーからは先端技術装置という新たな源泉を得ます。
国内工場に対しては「技術の翻訳者」「メーカーの顔」として信頼性と導入支援を提供し、世界有数の工場からの信頼を獲得します。

TMHが海外半導体装置メーカーと国内半導体工場をつなぐ役割を示した図。海外メーカーには販売網・顧客基盤を提供し、先端技術装置を新たな収益源として受け入れる。国内工場からは信頼を得て、装置の信頼性確保や導入支援を提供。TMHは「技術の翻訳者」「メーカーの顔」として双方を仲介する。
戦略的意義 1
継続的な高い
収益貢献

技術的背景が求められる代理店ゆえ高い利益率を確保。
一度導入された装置は継続発注され、アフターサービスへと波及します。

戦略的意義 2
エンジニアリング力強化

先端装置の取扱を通じて最新技術・ノウハウを獲得し、既存事業との技術的シナジーを生みます。

戦略的意義 3
信頼性の向上

国内外への高い技術力を証明し、当社の信頼性を高めます。
結果として、次なるメーカーの代理店への道も拓けます。

高利益率の理由

単なる仲介ではなく
技術的支援を伴う

継続性の理由

導入装置は
継続発注・保守へ波及

半導体分野の「ホワイトスペース(空白領域)」を能動的に開拓するため、M&Aを推進します。
すでに社内に専門チームを整備し、ソーシングからPMIまで内製で担える体制を構築。規律ある投資を徹底し、株主価値の向上に資する案件のみに取り組みます。

実行プロセス

Step1:ソーシング・戦略検討(独自情報を活用しシナジーを検討)→
Step2:評価・フィルタリング(投資リターン・財務健全性を評価)→
Step3:実行・PMI(統合プロセスも自社で完遂)

各ステップに専門チームを配置し、外部専門家は補完的に活用します。

M&A支援の3段階を示すフロー図。Step1は独自情報を活用した「ソーシング・戦略検討」、Step2は投資リターンと財務健全性を見極める「評価・フィルタリング」、Step3は統合プロセスまで自社で完遂する「実行・PMI」。各ステップに専門チームを配置する。
独自ソーシングの優位性
① 能動的・独自のルート

M&A市場に出回らない優良企業へ1on1で接触し、交渉に優位。

② 業界・専門性への 知見

ソーシング段階から事業性・シナジーを的確に評価。

③ 内製化による
コスト低減

仲介に頼らず投資コストを抑制し、継続的な検討が可能。

戦略の位置づけと優先度

アンゾフの整理では、
既存市場×新規サービス=「新製品開発(ホワイトスペース)」を主戦場とします。
優先度は、高=事業統合(材料供給・ファシリティ・工事・人材・ソフトウェア・メーカー機能 等)、中=機能統合(部品供給・メンテナンス、装置エンジニアリング)、低=市場拡大(物流領域 等)。

既存・新規のサービスと市場を組み合わせた成長戦略マトリクス。既存サービス×既存市場は「市場浸透」、新規サービス×既存市場は「新商品開発・ホワイトスペース」、既存サービス×新規市場は「新市場開拓」、新規サービス×新規市場は「多角化」と示している。
優先:高

事業統合(ホワイトスペース開拓) :材料供給・ファシリティ・工事・人材・ソフトウェア・メーカー機能等

優先:中

機能統合:部品供給・メンテナンス、装置エンジニアリング領域

優先:低

市場拡大:物流領域等

「モノ」の安定収益基盤であるLAYLA-ECに加え、「人」のLAYLA-HR、「情報」のSEMICON.TODAYへと拡張します。3つのプラットフォームが有機的に連携し、新たな付加価値と収益機会を生み出します。

電子回路と積層構造を組み合わせた概念図。中央の積み重なった層に①、右側の回路網に②、左側から上向きに伸びる矢印付近に③の番号が配置され、3つの要素が連携して広がる構造を表している。

永遠に完成することなく性能が進化し続ける半導体チップになぞらえ、 当社プラットフォームもまた、「⼈」「モノ」「情報」を積み重ねながら成⻑し続ける姿を表しています。

TMHが展開する3つのサービスを示した図。①「LAYLA-EC」はモノ、②「LAYLA-HR」は人、③「SEMICON.TODAY」は情報を扱うサービスとして、それぞれのロゴとともに紹介されている。
① LAYLA-EC モノ
安定収益基盤の拡張

2018年リリース。
商品点数の拡充・顧客深耕により、継続的な売上拡大と利益の積層を実現。当社利益の土台へと成長させます。

② LAYLA-HR
成長エンジンの
多層化(SaaS型)

2024年12月リリース。技術世代の変化に伴う人材需要を捉え、高度・専門領域へ展開。
付加価値と収益機会を拡大します。

③ SEMICON.TODAY 情報
非連続成長の創出

2025年7月リリース。
情報の積層と拡張により、新たな事業機会・連携・価値創出を生む成長基盤へと進化させます。

国内のトータルソリューションで培ったノウハウを海外へ展開します。
2025年7月、韓国・平沢市にグループ初の海外子会社「TMH KOREA」を設立。韓国を起点に、中国・インドを重点エリアとして、装置販売と越境ECの展開を拡大していきます。

025年の半導体市場予測を示す世界地図。地域別の市場規模として、8.1兆円、63.2兆円、6.7兆円、38兆円が示され、世界市場は合計116兆円と記載されている。 国内で装置延命のトータルソリューションを確立し、現地法人・現地人材を軸に海外展開。さらに装置販売と越境ECを通じて、世界へ販路と調達網を拡大する成長戦略を示した図。

「国内で確立(装置延命のトータルソリューション)→ 現地軸で展開(現地法人・現地人材で地域に根ざす)→ 販路・調達を拡大(装置販売 × 越境ECを世界へ)」という型で、再現性を持って広げます。

韓国初の海外子会社

世界的シェアを持つ韓国大手半導体メモリメーカーが実施する装置調達に係る入札への参加体制を構築したことを契機に、半導体製造装置の調達網をグローバルに拡大。
2025年7月15日、平沢市に子会社「TMH KOREA Inc.」を設立し、エンジニアリング力を活かした装置販売強化と越境ECプラットフォーム「LAYLA」の展開拡大を図ります。
平沢市は韓国大手半導体メモリメーカー工場など半導体関連工場が集積するエリアです。

中国重点営業強化

巨大な内需と国産化投資を背景に成長余地が大きい市場。
新事業の立ち上げや中古装置売買を円滑に進める拠点として、新たに上海市に子会社を設立中。

インド重点営業強化

国策として半導体工場投資が進行し、旧型装置・メンテナンス需要も高い市場。ECから装置販売・顧客開拓まで日本と連携して対応します。

2025年11月期 ハイライト

2025年11月期は、装置販売ビジネスの伸長により売上高が前年比43.4%増と急成長し、3期連続の最終黒字・2期連続の営業増益を達成しました。

売上高

前年比+43.4%

最終利益

期連続黒字

営業利益

2期連続増益

詳細な財務情報は、IRライブラリーの各資料をご覧ください。

将来見通しに関する注意事項

本ページには、当社の将来の見通しに関する記述が含まれています。これらは作成時点で入手可能な情報に基づく当社の判断であり、既知・未知のリスクや不確実性を含みます。実際の業績等は、経済情勢や事業環境の変化等により、これらの記述と大きく異なる可能性があります。本ページは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。記載されている第三者作成の情報・データについて、当社はその正確性・完全性を保証するものではありません。

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